COLUMN
10.212016
車椅子を押す人に知ってもらいたい!押す時のコツと、気をつける事
正直!車椅子は使い始めてようやく押す時のコツや気をつけることを意識しますよね。
そりゃそうです!人間いろいろな事を覚えていかなくてはいけませんし、ほとんどが必要な時や必要性に気づいた時に覚えていく事でしょう!
と言う事で、このページを見ていただいた方は必要性に気づいていただき、じっくりイメージをしながら参考にしていただければ幸いです!
車椅子を押す時の注意点は?
1・まずは車椅子のチェック!
車椅子がどういった構造なのかを確認ください。 いつも使い慣れているものであれば特徴を良くつかんでおいてください。 特に、乗車されている方の足部までの距離は車椅子によって違いますのでしっかり確認し把握しましょう。
介助者用の手押しハンドル部についているレバーはキャリパーブレーキとは限りません。
もしかすると、リクライングをかけるためのものだったり、ティルトするためのものだったりします。
そこをブレーキと間違えてしまい、触った途端に車椅子の角度がガクンと変わってしまいます。(いきなり姿勢を変えられるのはとても怖い)
そのレバーが何のレバーなのかも要チェックです!!
写真の製品はわかりやすくオレンジがティルト用のレバー、黒いのがキャリパーブレーキとなっています!
脅すようですが、キャリパーの場所にティルト用レバーが何気なく潜んでいる製品も有ります、しかも黒色で・・・(汗)
2・介助者用の押し手以外は基本的に移動の手段に使わない!
特にヘッドレストは押す時に使わないようにしましょう。操作時にちょうど良いところに有るのですが、調整機構付きのヘッドレストは支柱が曲がることが有るので最悪死亡事故につながります。(いきなり脅してすみません)また、肘掛等も脱着式のものなども有り、車椅子が壊れてしまう原因になります。
3・押す人がウイリー(前輪を浮かす)をしやすいか?
安全で容易に車椅子がウイリーを出来るのであればちょっとした段差などのところも行く事ができます。
ウィリーが難しい場合は、段差の小さいルートを選ぶようにしましょう。
リクライニング式やティルト式の車いすは車軸が後ろのほうにあるので後方への転倒はしずらいですがウィリーはしずらいです。
4・声かけ!!
介助者は常に声掛けを忘れないでください。「進みますよ」 「後ろに傾けますね」 「 ガタガタしますよ~」等などコミュニケーションをとるようにしましょう。
5・目視安全確認!!
指などがタイヤにかかっているまま発進すると怪我をさせてしまいます。
足はちゃんとフットプレートに乗っているかなども確認しましょう。
身体が傾いていないか。
表情が強張っていないかも大切な確認ポイントです!
6・車椅子を押すスピードは基本はやんわりとです。(乗車されている方によります)
特に旋回時は注意です!ゆっくりと回りましょう、また回りの歩行者とぶつからないように後方確認も必要です。
勢い良く旋回して、車椅子アタックをしないように気をつけましょう。
早めにコミュニケーションを取り、歩くスピード、旋回速度、傾斜させる恐怖感、等確認をしてその方の適正スピードを見極めましょう!
のろのろ運転ばかりではそれはそれで安全ですがストレスがたまりますので。
7・ぎりぎりを避ける
車の助手席に乗った心境を忘れずに。運転手よりも車幅感覚やスピード感がつかめないのでちょっと怖いですよね。
普段、乗車されている方はスリルを味わいたいとは思っていません。自分が歩く時よりも空間に余裕を持つようにしましょう。
たとえば前の方との距離、何かの拍子でぶつかってしまわないかなど心配になりますし、実際にぶつかるケースが多いので注意!
自動ドアなども開いているさなかに通過しようとせず、開ききってから通過しましょう。
ドアなどの通り抜けの時は大体がぎりぎりですので、その場合は超徐行で対応しましょう。
8・スロープ・坂道
登る時よりも降りる時が危険です。
急な斜面を降りる時はバックで降りましょう。前方から降りると車椅子の制御が出来なかったり、乗車されている方が前方に倒れてしまいます。
自身が安全に押し切れる距離か、傾斜角度かを良く見極めましょう。
9・段差を登る降りる
段差に対しては垂直!が基本です、斜めに降りてしまうと車椅子が左右に振られ転倒するので注意しましょう!
降りる時はバックで! フロントからという発想はないと思いますが念のため。 段差が大きいと間違いなく前方にダイブさせてしまいます。
また、降りる時に車椅子の後輪を持ち上げると言うよりも、段差をゆっくりとタイヤを転がすようにしましょう。
より制御がしやすいのと車椅子本体にもダメージが有りません。
10・グレーチング(道路の排水路)は要注意!
グレーチング・・・最近は目が細かいものが増えてきましたが、まだまだ前キャスターが引っかかってしまうものも多いです。
新設された場所でもいまだに目の粗いものを使っている時もあるので注意!。
キャスターの太さや大きさにも左右されますが、若い子の車椅子は4インチや3インチなどを使っている子もいますので要注意!
基本的には、グレーチングにキャスターがひかかりそうなところは行かないようにしましょう。またはウィリーをして通過です。
最終手段として斜め45度以上の角度で通過するという方法も有りますがいずれにしても危険です!
ああ!0をわすれておりました。
0・絶対に無理をしない!
周りの方に助けを求めましょう。何事も安全を確認してから行動です!
車椅子を押す時のコツは?
1・転倒防止装置を使いこなす。
車椅子によっては転倒防止装置と言うものがついています。(車椅子が後ろに転倒しないようにする装置)これがついていると基本的にウィリーが出来ないのですが、最近の転倒防止装置は簡単に解除できウィリーをする事が可能になります。
転倒防止装置を解除し段差などを乗り越えたあとには必ず転倒防止装置を元に戻しましょう。
2・ウイリーする時は
ティッピングレバーを足で踏んで固定、押してグリップをしっかりつかみタイヤの軸を意識して後方に回転されると言うイメージです。
車椅子がティルトやリクライニングタイプの場合は、ティルトやリクライングを倒してから(重心を後ろに持ってくる)、押してグリップをしっかりつかみタイヤの軸を意識して後下方に回転させましょう。
ティルトやリクライニングタイプは背フレームの強度が普通型よりはきゃしゃに出来ています。体重をかけて等無理な力を加えすぎないように注意しましょう。
車椅子を押すときの便利グッズ!
1・JINRIKI
JINRIKIについて→JINRIKIホームページ
2・ホールブレード
ホイールブレードについて→ホールブレード紹介
3・快適AQURO
快適AQUROについて→快適AQURO製品特徴
まとめ
いろいろと書いてしまいましたが、車椅子を押す時は何より苦にならないように心がけましょう。 ヒーヒーいいながら押すのは精神的ストレスになってしまいます。(それがたまらないと言う方は止めませんが・・・)
車椅子の方と一緒に過ごすことは、これからどんどん増えてくると思います。快適に楽しい生活を送るためには必要なスキルなのです!
車の運転と一緒で、知識だけで本番は難しいのです!友人と一緒に車椅子体験等やってみるのもいいですよね!
わいわいやりながら、車椅子の扱い方をマスターしていきましょう!
また、地域や生活スタイルにより、ここには書かれていないスキルが必要な事も多いと思います。危険なポイントをチェックしながら自分のルートを確立していきましょう!
弊社泉谷が車椅子操作講習会を行っております。
会社の研修で仕事以外のスキルで勉強し親睦を深めるのも良いですね!
個人の車椅子にあった介助方法をみにつけるお手伝いもしております!
お気軽にお声かけください!!
コメント
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2016年 11月 03日
ハンドル部分のグリップがブレーキの場合と、シートのロック解除の場合があるので、その事も付け加えていただけないでしょうか?
触れる前に要確認、と。
ブレーキかと思い握って、シートのロックを解除した場合、とても危険なので。
どうぞ、宜しくお願いいたします。
おかださま、コメントありがとうございます。
介助者用の手押しハンドル部のレバーは、普通キャリパーブレーキだと思ってしまいますよね。
しかし、リクライニングやティルトのシリンダー解除レバーだったりしますよね!
車椅子の構造をご確認くださいのところに追記したいと思います。
今後ともご指南よろしくお願いいたします。
早速有り難うございます。
レバー違うところにつけられないのかな、と思ってしまいます。
とりあえず、周知が必要ですね。
取り急ぎ出来るのはレバーの色や形を変える、場所を変える、角度を変える、シールをつける等でしょうか。
一番効果が有るのは形を変えるや場所を変える事でしょうか。
微力ながら周知頑張ります!