COLUMN
7.102025
🔷モールドクッションとは?
モールドクッションは、障害のある方の座位保持(姿勢保持)や褥瘡(じょくそう)予防のために、体型に合わせてオーダーメイドで作られるクッションです。
車いすや姿勢保持装置などに装着して使用し、骨盤や体幹を安定させることで、身体への負担を減らします。
🔷補装具制度でのモールドクッションの位置づけ
モールドクッションは、補装具費支給制度において「姿勢保持装置の付属品」または「単独支給」として位置づけられています。
✅支給対象となる条件の一例:
- 重度の体幹機能障害や下肢機能障害がある
- 一般的なクッションでは姿勢保持が困難
- 長時間座る必要があり、褥瘡のリスクが高い
🔷作成の流れ(例)
- 医師・セラピストの評価
- 採型(型取り)
- クッション製作
- 適合確認・調整
- 補装具申請・交付
🔷COM泉屋のモールドクッション
COM泉屋では、3Dスキャニング技術を用いたモールドクッションの製作を行っています。
🔸特徴とメリット
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3Dスキャニングによる採型
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身体の形状を非接触で正確に読み取り、修正加工を施したうえでクッションを設計します。
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再現性の高さ
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石膏型と比較して、形状の変化が少なく精度の高い再現が可能です。
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採型時に環境を汚さない
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石膏や発泡剤を使わないため、ゴミや粉塵が出ず、施設を汚すことがありません。
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清潔・安全な採型プロセス
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衛生的な環境を保ちやすく、感染対策にも優れています。
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データの保存が可能
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3Dデータを保存することで、将来的な再製作や調整にも迅速に対応できます。
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🔷制度上のポイント
- 補装具費支給制度では市町村への申請が必要です。
- 医師の意見書や専門職の評価書が必要となることがあります。
- 申請前に製作したものは原則として支給対象外です。
🔷修理申請について
モールドクッションは長期間の使用で変形・破損・フィット感の低下が起こる場合があります。
- 補装具制度では、修理申請も可能です。
- 特に成長期の子どもは、身体の変化が早く、定期的な修理や調整がとても大切です。
- 必要に応じて、再評価や再採型を行うこともあります。
🔷費用と耐用年数
内容 | 目安 |
---|---|
費用 | 10万円〜30万円(内容・材質により変動) |
耐用年数 | 原則5年(子どもは3年程度での更新が必要な場合も) |
🔷関連用語
用語 | 説明 |
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姿勢保持装置 | 旧称「座位保持装置」。姿勢を安定させる補装具 |
モールド加工 | 身体の形に合わせた立体的なクッション作成技術 |
単独支給 | 姿勢保持装置を使用しない場合にクッションのみ支給されること |
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