COLUMN

ALS患者等の生活環境の整え方(基本編)

ALS(筋萎縮性側索硬化症)という病気をご存知でしょうか。
運動神経の機能が衰えていき、徐々に体が動かせなくなる病気です。

感覚神経、自律神経はそのままで、動けないけど脳はクリアで痛みなどは感じます。
内臓の筋肉も動かなくなっていくため、租借機能、呼吸機能も衰えます。

車椅子の物理学者ホーキング博士もこの病気です。彼は稀なケースで途中で進行が止まり発祥から50年以上たった現在でもご健在です。
漫画宇宙兄弟のシャロン先生もこの病気ですね。
また、アイスバケツチャレンジでALSの啓蒙活動が世界各国でされていますので認知度も上がってきています。
(出典:Charis Tsevis アイキャッチ画像はALS患者のホーキング博士です)

 

この病気のことを知るのに役立つサイトをご紹介

みずらALS患者の藤田正裕さんが、すべてのALSの皆さんに最良のケアと治療法を確立する活動 END ALSさんのサイト。

【ALSは治せる病気だと証明したい。アイスバケツチャレンジから1年。海外では、安全な未承認治療を試し、回復した人もいます。希望は見えています。
すべてのALS患者が日本で1日でも早く治験を試せるように。日本中から、世界中から知恵や知識を集約、課題を明確にし、突破していくプロジェクトです。】 (END ALSサイトより抜粋)

是非サイトをご覧ください→END ASL

わかりやすいALSの情報サイトはこちらです。熟読をお勧めします。→ (ALS/Live Today For Tomorrow)

日本のALSの協会→一般財団法人日本ALS協会

 

ALSとは

ALSは、日本語で筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)と呼ばれる神経の病気で、難病の一つに指定されています。
筋肉の動きを支配する脊髄の運動ニューロン(運動神経細胞)が侵されるため、からだが動かしにくくなったり、筋肉がやせ細ってきます。現在、日本には2009年の統計で約8,500人の患者さんがいます。(ALS/Live Today For Tomorrowより抜粋)
厚生労働省によって難病の1つに指定されており、医療費などの公的補助が受けられます。

 

事前の準備が大切!

呼吸障害、コミュニケーション障害、嚥下障害が進むにつれ、今までの生活が難しくなっていきます。
ですので、進行する前の準備が非常に大切になってきます。

住宅のバリアフリー化、福祉用具準備、時期を見てコミュニケーションエイド(コミュニケーションをとるための機器)の検討
その中で準備に時間がかかるのが電動車いす、環境制御装置、コミュニケーションエイドです。

住宅のバリアフリー化と車で出かけることも想定して行いましょう。

その時,車椅子のまま車に乗ることが出来るように考えると良いでしょう。
車のシートに座ろうとすると、車のゆれなどを抑えるのに大変ですし、介助者の負担になり外にいくのが億劫になってしまいます。

また、人工呼吸器酸素ボンベ等を搭載した電動車いすであれば、車椅子のまま車に乗れるように準備すれば活動の幅が広がります。

介護用ベッドも頼もしいパートナーになります。出来るだけご自信で体制を変えられるようなベッドを選ばれると良いでしょう。

 

電動車椅子を作る

基本的には車に乗ること、疲れたら休憩が出来るように作成しましょう。
本人がメカに詳しければ休憩姿勢も本人が操作できるように作成することをお勧めします。

また、車に乗るときに体が揺れないよう座位保持もしっかりとしたも、体を固定できるベルトもしっかりとつけましょう。

ジョイスティック

出典:YAMAHAホームページ

操作に関しては、はじめは上の写真のようなジョイスティック手、足、あご、舌などで操作します。

顎スイッチ

出典:今仙技研研究所ホームページ

いずれは髄運動(自分の意思で動かすことが出来る運動)が1箇所でも獲得できれば電動車椅子を操作することが可能です。例えば、小指が小さく動く、息がはける、等などです。種類はさまざま。

 

コミュニケーション手段を整える

 

コミュニケーションエイドは、本人や介助者が電子機器が苦手か、苦手ではないか。髄運動の能力により様々な方法があります。

パソコンを利用したコミュニケーション方法は、髄運動ひとつで様々な操作が可能です。 Eメールを送ったりすることも出来ます。

また、環境制御装置機能が付いたパソコンもありますので、電気のONOFF、テレビ操作など赤外線を利用した機器の操作も獲得できます。

どうしてもパソコンが苦手な場合は文字盤・カードなどのコミュニケーションツールを使います。まばたきなどの合図でYES/NOを表現します。

コミュニケーションエイドの開発動画→HITACH難病患者の心をつなぐテクノロジー 前編 「伝の心」開発物語

 

自宅の環境を整える。

出来れば、車庫が広く車から車椅子のまま家に入って行けるように。完全バリアフリーな住宅を目指しましょう。
1cm程度の小さな段差やカーペットの厚みでも意外と車椅子が引っかかってしまう原因になります。

また、様々な電子機器を操作することが可能です。チャレンジしていきましょう。

環境制御装置

出典:アクセスインターナショナルホームページ

そこで、役に立つのが赤外線やbluetooth機能です。
上記2つの信号を駆使して様々な電子機器を操作したり、カーテンなどの開け閉めなんかも出来てしまいます。

最近はipadなどの利用により、飛躍的に自立の獲得が容易になって来ました。
ALSだけではなく様々な障害にも適応できる技術です。

 

以上、参考になりましたでしょうか。
家、車、福祉用具、趣味、仕事。など複雑ですが複合的に整理していくことが大切です。

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